トライブさんの展示会


3/20、トライブさんの展示会におじゃました。
ホラサーンの仕入れから戻られて、商品が届いたばかりの初の展示会。
イランの香りが漂うような届きたてホヤホヤの絨毯たち。
素敵なものがたくさんあって、お客さん同士おしゃべりにも華を咲かせつつ、
お気に入りを探す。



アンティークのカシュガイ、緻密な織りのつややかなバルーチ、
素晴らしいけどちょっと(とても)手の届かないものは見て楽しみ…、
質感のいいギャベや、小ぶりで棚の上に飾れそうな動物柄のチャーミングなもの、
かわいい柄のバーリシト(枕状の絨毯)の表、クッション、などから悩む…。


その中で今回ピンときたのはこれだった。セネの絨毯のポシュティサイズ。
上の写真の中にも、写真一番下の真ん中にちらっと三角形にみえている。




セネと言えば、細い糸で白地のフィールドに赤や紺や水色の、
小花柄のようなデザインの色鮮やかなキリムがメジャー。
キリム専門店でない雑貨やさん等でも、比較的よく見られる。

それらは色も柄もちょっとファンシーで、フレンチ系の女子的なインテリア等に
合わせたりするとかわいらしい雰囲気。
普段はあまり惹かれることはないのだけど、この絨毯は見た瞬間に、
色の組み合わせや質感にひかれ。

色的にはセネらしい明るい組み合わせで華やか。
でも40年くらい時を経て、いい具合に落ち着きが出ていて、
細々とした柄が隙間なく詰まっているセネの特徴はあるけれど、
よくあるような同じ柄が整然と並んだものではなく、
ゆるゆるとした気の抜けたようなデザイン。




人間?動物?鹿のようにも鳥のようにも見える生物たち。
柄は途中で途切れていたり、途中から始まったり。
この一枚の中で完結していない、世界は続いているという無限の表現なのかなと思ったり。

絨毯としての実用性という面でも、小柄で使い勝手がよく、
織りもがっちりとして丈夫、心置きなく踏んで使える。
部族的な絨毯が多く扱われる中で、少し都会の香りがあって目立っていた。

さてどこにどんな感じに使おう。
このサイズは、他の絨毯と組み合わせを考えるのも楽しい。


当日、絨毯織りをされているTさんに久しぶりにお会いした(去年10月以来)。
私も以前に1度ワークショップで絨毯織りを習っている。
トルクメンやバルーチの絨毯のデザインを忠実に再現して織られている、
おそらく日本で唯一の部族絨毯製作者。

会うたびに素晴らしい手織り絨毯の新作が。しかもどんどん進化している。
今回のバッグは、もう部族絨毯に完全に溶け込んでいて、
現地で作られたのではないかと思ってしまうくらい。
キリム部分も絨毯も手織り。裏も表もトルクメン柄。





お会いするたび「どうですか、絨毯織ってますか?」と聞かれて少し心苦しい(笑)。
織ってみたい気持ちはあるのです。
が、10数センチ角の小さなものでも下準備からして大変で、ついつい後回しに(いいわけ)。

以前に習って織った絨毯のご紹介はまた近々。


トライブさんの展示会は、ゆっくりと絨毯に座りながら、
絨毯の詳しい話も伺いつつ、じっくりと選ぶことができるので、
トライバルラグ初めての方でも気軽に見ることができます。

新宿のエステック情報ビル、クリスタルスポットで25日まで開催中。

2 件のコメント:

  1. お陰様であっという間に展示会が終了してしまいました。
    さっそく、お知らせ頂きありがとうございます。

    Senehポシティラグ、素敵に紹介して頂き嬉しいです。
    少し都会香りがする素朴で暖かい絨毯。ぴったりの表現ですね。
    再び、そんな絨毯に出会えるといいのですが・・。

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  2. 榊さん
    コメントありがとうございます。展示会おつかれさまでした!
    初日のお忙しい中、長々とおじゃましてしまいました。
    展示をブログでご紹介するつもりでいたのに絨毯を選ぶのに集中してしまい、
    ほとんど写真を撮っていませんでした(笑)。
    今回セネのラグは、たくさんの素敵なものの中から選んだだけあって、
    見るほど味が出てきて、眺めるたびにちょっと嬉しい気分になります。

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