アルデビルカーペット


連休後半のスタート。
天気もよかったので、自由が丘へ美容院ついでに、お気に入りのキリム屋さんに立寄りました。
いつも素敵なクッションカバーがたくさんあって悩んでしまうお店なのですが、
3月にトルコに仕入れに行かれたということで、今回はまたいっそう粒ぞろい。
いくつか候補を選びつつも、話をしていたらあっという間に時間切れになってしまって、
また(明日にでも)来ますということに。。

トルコは今、すごいバブルだそうです。
技術が集まり、センスもよくなって、今回初めてスカーフなども仕入れてきたとのこと。
そういえば先日トライブの榊さんも、今トルコ人ディーラーがたくさんイランへ仕入れに来ている
と言われていたのを思い出しました。



話は変わり。今回はアルデビル産の絨毯の話。
(アルダビル、アルダビールなど、表記が様々ですが、ここではアルデビルに統一しておきます。)
アルデビルは、イラン北西部のアルデビル州の州都で、サファヴィー朝発祥の地だそう。
wikipediaには、
アルダビール州は1993年、東アーザルバーイジャーン州から分離して成立した。
とあります。1991年にソ連解体なので、このあたりもおそらく影響が大きかったことが想像できます。
このアゼルバイジャンという名称、国なのか地方名なのか、ごちゃごちゃとしていてわかりづらいのですが、
アゼルバイジャンは地方名で、北半がアゼルバイジャン共和国(南コーカサス地方)、
南半がイラン領東アーザルバーイジャーン州・西アーザルバーイジャーン州になっているとのこと。
(東アーザルバーイジャーン州の州都はタブリーズで、現在も絨毯の主要な産地)。
そして、ロシアの圧力を長年受け続けてきた地域です。

前置きが長くなったのは、このアルデビル産の絨毯を紹介するため。
もう3年くらい前ですが、yahooオークションに出品されていたのを落札したものです。


前回、Tさんの素晴らしいアンティーク絨毯をご紹介した後では、同じ手織り絨毯とは思えないくらい派手…。
こちらは新しい絨毯で、どっしりと重く、裏に合皮のベルト(絨毯の反りを防ぐため)がついていたりして
非常に商業的なものですが、いったいどんな人(どこの国の人?)をターゲットに作られているのでしょうか。。
そしてなぜ日本へ?

あまり見たことがないデザインですが、今eBayに出品されているこの絨毯が少し似ていました。
こちらは、タイトルに「RUSSIAN」とか「SHIRVAN」と書いてあって、
RUSSIANはわかるけど、SHIRVANはなんとなく違うような。





ダイニングテーブルの下に敷いてみました。
こんなにポップな絨毯も、敷くと意外と大丈夫な気がします。
(テーブルの影になってしまうし。)


色も質感にも味わいがなく、手織りらしからぬ絨毯。
でも、そこはかとない哀愁の漂う雰囲気があって、そこがロシアっぽいというか、
欧米や中東、アジアとも違う、異国の空気を感じるのです(そこが魅力)。
チェブラーシカに出てきそう。

この紫の花が好きです。




ところでアルデビルといえば、アルデビル絨毯で有名(ブログのタイトルはこれにかけています)。
イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館に所蔵されていて、
はっきりとした制作年代がわかるものとして世界最古の絨毯。そして品質も素晴らしい。
制作年は西暦1539~1540年。
イランの統治者シャー・タフマースプが、イラン北西部アルダビールの町にある、先祖を祀った廟で使用するために注文した2枚のうちの1枚。




大きいです。11mを超えるサイズ。

cc licensed ( BY NC ND ) flickr photo shared by Frank Fujimoto

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