sakura






今年は、例年よりかなり早く(観測史上最速で)桜が開花。
都内は今週末には満開を迎えそう。
こちらはソメイヨシノではないけど、濃いめのピンクの美しい桜。




クリーニングに出していた絨毯が戻ってきたので、ソファ前を敷きかえてみたら、
とても春らしくなった。

上の桜のように華やかなカシャーン柄のペルシャ絨毯。
うちにあるものの中で、ある意味一番オーソドックスな手織り絨毯かもしれない。



気軽に模様替えできて、しかもとても雰囲気を変えられるのも絨毯の楽しさ。
(普通は敷きかえるほど数を持たないけれども...。)

これは中古で購入して、すぐクリーニングに送っていた。
時代はわからないけれども、使用感はかなりあって、
フリンジに近い部分にいくつかの虫食いがあったりして、
1cmに6×6くらいの目がある(36万ノット)、そこそこ細かいペルシャとしては
とてもお買い得だった。

渋谷近くのペルシャ絨毯専門店にクリーニングしていだいて、
あらかじめ注意していただいたけど、虫食い跡はクリーニングで広がってしまった。
見えている以上に痛んでいたらしい。
(それもひとつ勉強になった。)

けれど丁寧に水洗いされ、フリンジは漂白してもらって、
防虫加工もしっかりしてもらったので、きれいで安心して使用出来る。

とくにペルシャ絨毯のクリーニングは、多少高くとも専門の絨毯屋さんに
頼むのが扱いがわかっているので安心だと思います。
大量の水でざーっと洗ってもらえるし。
実は絨毯の価格とクリーニング代が、そう違わない(絨毯が安い)。


これはペルシャ絨毯の古い産地として知られるカシャーンによく見られるタイプの柄で、
元々の色は真っ赤だったのが裏側を見るとわかる。
もし真っ赤なままだったら、欲しいとは思わなかったと思う。
退色したグレイッシュなローズピンクは、甘すぎず、落ち着きがある。

ペルシャ絨毯になんとなくアレルギーがあるような人も(物理的でなく精神的に)、
この絨毯は意外と気に入る人もいるのではないだろうか。
クラシックだけど、ダサさを感じるよりも一歩先を行っている。
もっと突き抜けた古典的なデザインが、逆にかっこいい。

ペルシャ絨毯がちょっとダサいと感じられる部分は何だろうと考えた時に、
グラデーション表現だったり、前後に重なった奥行き感がある柄だったり、
華美でリアルな花柄とか、織りが細かいがゆえの、きれいすぎる曲線とか、
抜けたところが全くない精密さなどにあるのではないかと思う。
(どこかの社長室にあるような、イメージそれ自体も。バブルっぽさというか。)

古典的なペルシャ絨毯は、実はもっとかっこいいものだと思っている。

ペルシャ絨毯文様事典(柏書房)より、1910年のカシャーン絨毯。
二重のメダリオンの形、コーナーの形、サルトランジの形が少し似ている。
小豆色と青緑の組み合わせとか、ボーダーのパリっとした感じとか、
花柄のマットな質感とか、細かい部分がモダンで、全体がまとまっていて美しい。




パーツや構成が似ている絨毯を見つけると、ちょっとした発見をした気分。

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