近代建築の三大巨匠のひとり、フランク・ロイド・ライトの最も有名な建築。
落水荘(Fallingwater)。カウフマン邸。滝の上の住宅。
この素晴らしく美しい住宅は、1935年に設計され、1936~1939年に建てられた。
落水荘の写真は、wikimedia commonsにリンクを貼ります。
有名な建築でも、そのインテリアまで目にする機会は(または目に留める機会は)
あまりないかもしれないと思うので、簡単にご紹介したい。
リビングには2つのコーナーがあり、それぞれ手織りの絨毯を敷いている。
こちらは、赤い絨毯、おそらくモロッコのデザインだと思う。
そして、写真にうまく入っていないけれど、奥のコーナーには白い絨毯が見える。
またソファにはたくさんのキリムのクッションが置かれている。
これらの手織りのものが、石と木のマテリアルにこれ以上ないくらい合っていて、
大自然の中、このリビングで過ごすのは、どれほど豊かな気分になるのだろうと思わせる。
ライトは建物と同時に家具のイメージまでも設計したらしい。
落水荘には住めなくとも…、このリビングのコーナーのイメージはインテリアに取り入れやすい。
白い布張りのシンプルなソファに少し高さのある(50㎝くらい)質のいい木のセンターテーブル。
たくさんのトルコキリムクッションと、赤い絨毯。
観葉植物もたくさん置きたい。
現在の状態が、当時のカウフマン邸の状態を維持しているものなのかは定かではないけれど、
(Beni Ourainのラグが流行っているのは最近のことだし。)
ライトがオリエンタル絨毯を好んでいたのは、ライトの自邸の写真を見ても伝わってくる。
「WRIGHT-SIZED HOUSES」(Diane Maddex著)より。
Springtimeだけ訪れるという家の寝室に、敷き詰めるように敷かれている。
同じように、この本に載っているライトが設計した住宅には、手織りの絨毯やキリムが
敷かれていることが多い。
いわゆる豪華な家の豪華なペルシャ絨毯ではない、温かみを感じるトライバルなもの。
石や木など自然のマテリアルにこだわったライトは、絨毯の質感にもこだわったのかもしれない。
日本にも設計のため滞在し、浮世絵の収集でも有名だった。
きっと落水荘は知っていても、ここの絨毯に目を向ける人はあまりないだろうと思われるので、
ライトの建築についてはごく表面的なことしか知らないけど、紹介させていただいた。
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